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前輪ブレーキの注意点

急ブレーキが必要な運転はできるだけ避けるように注意しましょう。
しかし、やむおえず緊急の場合で急停止する時は、素早い反応(空走距離を短くする)と、初期の制動(強力な制動力)が非常に重要になります。
その為には、良く効く前輪ブレーキをフルに使えるよう、自分の二輪車のブレーキ性能を良く知っておくことが大切です。

ブレーキが一番強力な制動力を発生するのは、車輪がロックする直前だと言われています(車輪のロック状態では制動力は落ちます)。
良く効く前輪ブレーキを、上手に使いましょう。
しかし、前輪の車輪がロックする使い方は、下手するとと転けますので、指導者の指示の元で十分な練習が必要です。

それ位、前輪のロック直前を使うブレーキング(初期制動)は難しいので、この練習をやっている二輪車安全運転講習会などに参加して覚えるようにして下さい(自己流でやらないように)。
この練習を経験しておくと、驚くほど制動距離が短く止まれることが分かります。
(普段のブレーキングの時は、後続車にも注意して、2~3回に分けてブレーキを使うようにしましょう)。

初期制動のポイント

前輪ロックまで使うブレーキング

  1. 急激な前方への重量移動が発生するので、上体はひじに力を入れ、膝はタンクを強くはさみ、身体の前方移動を押さえる。
  2. ブレーキレバーの握り方は、ジワ~ッという握り方ではなく、ギュッと力を入れて握る。
  3. 前輪タイヤのキュッというロックした音が聞こえたら、すぐにブレーキレバーをゆるめてロックを解除すること。
  4. キュ~ッという長い前輪ロック状態は、握りゴケにつながるのと、ロック状態は逆に制動力が低くなるのでやらないこと。
  5. 前輪のロックが 解除出来たら(タイヤの泣きが消えたら)、再び前輪ブレーキをかける。
  6. 理想的には2)と3)の動作の繰り返しで安全に緊急停止出来ることですが、これは難しいので、練習が必要です。

注意点

  • 必ず車体は垂直にして、ハンドルは切らないこと。
  • カーブや滑りやすい道路では絶対にやらないこと。
  • 後輪ブレーキは軽く使う程度にする。
  • しっかり前への体重移動を押さえること。

予備知識

ブレーキング

車が止まるまでに、実際に危険を確認してから、車体が停止するまでの距離が必要になります。
これは、ブレーキのかかっていない距離と、ブレーキが効いている距離に分けられ、次の式で表されます。

停止距離=空走距離+制動距離
ブレーキングのアニメ

空走距離とは、危険を感じてからアクセルをゆるめて、ブレーキレバーを握ってブレーキが効き始めるまでに進む距離で、時間にして約1秒ほどかかるとされています。
これは走っているスピードに比例して大きくなります。
1秒間に進む距離は、時速20km/hで約6m、時速40km/hで約11m、時速60km/hで約17m、時速80km/hで約22m、時速100km/hで約28mになります。

制動距離とは、ブレーキをかけて制動が始まってから、車体が停止するまでの距離です。
この制動距離はスピードの2乗に比例して大きくなります。
制動距離は、時速20km/hで約3m、時速40km/hで約11m、時速60km/hで約27m、 時速80km/hで約54m、時速100km/hで約84mになります。

停止距離とは、実際に危険を確認してから、車体が停止するまでの「空走距離+制動距離」と言う合計を言います。
停止距離は、時速20km/hで約9m、時速40km/hで約22m、時速60km/hで約44m、時速80km/hで約76m、時速100km/hで約112mになります。
この停止距離は雨の時には約1.5倍、積雪の時は約3倍以上に大きくなります。
凍結路や雪道では低速で走ることが絶対条件です。

3つのブレーキの他に、心のブレーキというのもあります。

自分の心をコントロール出来る人が、二輪車も上手くコントロール出来ます。
これは無形ですが、重要なブレーキの役割を持っています。
    参考資料
  • 「二輪車に安全に乗る為のライディング入門」/(財団法人)全日本交通安全協会・発行
  • 「二輪ライダーのために」/(財団法人)全日本交通安全協会・発行
  • 「バイクの安全な乗り方-ベスト・ライダーになるために」/
    (社団法人)全国二輪車安全普及協会・発行
  • 「交通の教則」/(財団法人)全日本交通安全協会・発行

履歴

●平成20年4月23日…「前輪ブレーキ」ページを独立させ、CSSでページを作り直しました。